<3>
ベッドの海に溺れる、なんていう表現が今のオレにはまさにぴったりだった。
もう体中すき間がないほど一甲に支配されている。
ベッドになだれ込んでから2回はイカされたはずだけどもうそれも定かじゃない。なのに今一甲に触られてるアレはもうしっかり勃っちゃってたりする。
ああ、オレってマジで淫乱なのかも。
それでもまだ不満なのは挿れられてないからだ。指と舌では散々弄られてるのに、一甲は肝心のことをしてくれない。オレがどうして欲しいかなんてわかってるはずなのに。
けどオレもなんとなく意地でそれを言わなかったりしてるもんだから、この天国のような地獄のような状態は終わらない。だって、さっき風呂で言っちゃったじゃん。さすがにちょっと・・・な。
「んんんっ!」
後ろと前を同時に攻められて身悶える。
声が上がらないのは、また一甲のアレをくわえてるからで・・・ただいま、いわゆるシックスナインってやつ。この状態が恥ずかしくないのかと言われれば、そりゃ恥ずかしいけどさ。なんとかイニシアチブを取りたいわけだよ、オレとしては。
しかし。
「ああ!もうダメ!」
ついにオレは降参して、顔を上げた。
身を捩って一甲の顔の上から下半身をもぎ離す。
「降参か?」
意地悪く一甲が訊く。
けどそれに反抗する気力はゼロ。
そんなオレの様子を見て、一甲が満足げに笑ったのにはさすがにちょっとムっときたけど、腰砕けの状態では横目で睨むくらいしかできない。
ふわりと身体が宙に浮いた。
「えっ?」
気づけば今度はさっきと反対に一甲に跨がる格好になっている。つまり向かい合わせで腰の上に・・・。
「自分で入れてみろ」
一甲がそう言った。
その言葉を色ボケしたオレの脳が理解するのにきっちり三秒。
「ええ〜〜〜っ?」
思わず素っ頓狂な声が出た。
「色気のない声を出すな・・・」
そう言いながら一甲はオレのアソコに手を伸ばしてくる。
当然ソコはすっかりでき上がっちゃってるから指なんかスルっと入っちゃうんだけど・・・
「あ、あのさ・・・マジ?」
一応、確認してみると一甲は余裕の表情で頷いた。
うわ〜、さっき殊勝に詫び入れてきたのはどこの誰だよ。それにまだ風呂での1回しかイッてないのにオレより余裕があるっつーのはどういうことだ?
「本気だと言ったのは嘘か?」
それを持ち出すかよ。
「嘘じゃねえよ!・・・畜生、やってやる!」
売り言葉に買い言葉。相変わらず挑発にオレは弱い。買ってからしまったと思うのは毎度のことだ。
それでも言った以上後には引けず、恐る恐る腰を浮かせてアレの上に移動した。
ちらっと目を上げれば、じっとこっちを見てる一甲と目が合った。
かあああっと全身に血が上る。たぶん、顔なんかユデダコ状態だ。
頼むから見るなよ〜、と言いたいのを我慢して、オレが目を瞑った。
「ん・・・」
しっかり真上を向いている一甲のモノを片手で握って少しだけ腰を落とす。
熱い塊が入り口を押し広げた。
「ああ・・・」
待ち望んだ刺激に快感のため息が漏れる。
けどいつもと同じその感覚も【される】のと【自分でする】のではずいぶん違う。恥ずかしさの分、はっきり言って感じる。一甲に見られてると思うとなおさらだ。
「あっ、はあ・・・ああ・・・」
息苦しさと、少しばかりの痛みと、恥ずかしさ、けどそれを上回る快感。
ゆっくりと腰を落として、一甲をオレのなかに収めていく。
「鷹介・・・」
呼ばれてうっすらと目を開けた。
近づいてきた一甲の唇がオレのそれに重ねられる。
「ん・・・」
唇を開いてそれを受け入れ、腕を伸ばして一甲の首を引き寄せる。
すっと一甲の手が、中途半端に一甲のをくわえ込んだままのオレの腰に降りてきた。
「ああっ!」
いきなり下から突き上げられた。一甲のモノが一気に奥まで突き刺さる。
ぎゅっとアソコが収縮するのがわかった。
「くっ!」
一甲が顔を歪めた。心の片隅でざまーみろ、と思ったけど、オレもそれどころじゃない。
押し寄せる波を一甲の背中にしがみついてやり過ごす。
「はああ・・・おま、え・・・無茶・・・」
切れ切れにそう訴えると、こめかみにキスされた。
「お前があまりに魅力的なのでな」
耳に直接吹き込まれる声は少し掠れてとんでもなくセクシーだ。
「そろそろ限界だ」
「え?」
聞き返す間もなく、体が反転した。いや、させられた。
のし掛かられた重量でアレがさらに奥まで入ってくる。
「んんんっ」
強烈な圧迫感。
それがまだ消えないうちに、一甲が動き出した。
苦しいはずのそれはまた強烈な快感で。
力を無くしていたオレのモノも触られてもいないのに瞬く間に息を吹き返す。
「一甲・・・」
「鷹介・・・」
いつものポジションで見つめあう。
たったそれだけのことで一瞬にして身体がにヒートアップする。
一甲の動きが速くなった。なすすべもなく突き上げられ、かき回され、声を上げる。
「一甲・・・一甲・・・一甲・・・」
しがみついてひたすら名前を呼ぶ。もう頭が真っ白で何も考えられない。
「あっ!あっ!ああああああ!」
スパークした意識の中で、オレは一甲の声を確かに聞いた。
【愛している】と・・・。
<終>
咲耶さん、お待たせしました!Hばっかりですみません〜別館TOPへ 本館へもどる