Christmas Love


「真っ赤なお鼻の〜」
 という鷹介の陽気な鼻歌が部屋に響き渡る。
 今日は12月24日。クリスマス・イヴ。
 もうじき一甲が仕事から帰ってくるはずだった。
 今日の帰りがけに、店頭に置いてあった小さなツリーをつい買ってしまった。それを部屋の隅に飾り、鷹介は満足そうに眺めた。
「うん、気分だけでもクリスマスだよな。」

 今朝、一甲が出かけるとき、鷹介はつい聞いてしまった。
「一甲、今夜どうする?」
「今夜とは?」
 内心、あーやっぱりな。と思った。一甲とクリスマス。あまりにも縁がないような気がする。
「だってクリスマス・イヴだぜ?」
「だから、どうした?」
「…外で食事とか…」
「だいたいキリスト教徒でもないのに、なぜクリスマスだ?俺たちに浮かれている余裕があると思うか?」
 はい、そのとおりです。まったくおまえの言うとおり。
 でもさ、一甲…
 もごもごと口ごもっている鷹介を置いて、一甲はさっさと仕事へ行ってしまった。

 外での食事や、クリスマスケーキ、プレゼント…そういったものをあきらめたはずの鷹介だったが、ツリーだけでも飾って気分だけ…と。
 これくらいなら、きっと一甲も怒らないよな。

 ドアが開く音がして、一甲が帰ってきたようだった。
「お帰り〜」と、玄関に飛び出した鷹介は、一瞬固まった。
「一甲…」
 そして、次の瞬間、思いきり吹き出した。
「な、何だよ!一甲…おまえ、その格好…!」
「何とは?見てわからんか?」
「…そりゃわかるけどさ、だいたい今朝はあんなこと言っておいて!あれって演技だったのか?もう、可笑しすぎだよ!」
「似合わんか?」
「だから、似合うとか似合わないとかって問題じゃないって。その衣装、一体誰に借りたんだよ?そういや前にもおまえそんな格好してたよな…」
 鷹介は笑いをようやくおさめて【サンタクロース姿の】一甲を改めて眺めた。
「あー、笑い死ぬかと思ったぜ。で、一甲のサンタさんは俺に何のプレゼントを運んできてくれたんだ?」
「プレゼントは、この俺だ。」
「え?」
「明日一日俺を好きなように使っていい。何でも言うことを聞くぞ」
「へえ。何でも?」
「ああ、何でも」
 その言葉に、鷹介は一甲に抱きついた。
「じゃあさ、最初にアクション映画見て、それからイタリアンレストランで食事。そのあと買い物につきあってもらって…。夕食は一甲においしーい料理を作ってもらう。どう?」
「いいぞ。そんなことでいいのか?」
「そして…全部すんだら…今度はお礼に俺をあげる。一甲の好きなようにしていいよ」
「鷹介…それは…」
 そう言う鷹介があまりにも色っぽく思わずキスをしようとして、軽く止められる。
「一甲、ヒゲ邪魔。」
 一甲は素早くヒゲを取ると、夢中で唇を貪った。
「メリークリスマス、一甲」
 ようやく一甲から解放されて、鷹介はつぶやいた。
「メリークリスマス…鷹介…」

 二人の甘すぎる夜は始まったばかりだった…


咲耶さ〜ん、ありがとうございました!鷹介も一甲もめちゃプリチー♪
でも次の日の夜の鷹介の腰が心配〜(ふふふふ〜) 仁

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